アンバーグリスの特徴成分

愛知医科大学非常勤講師
神保太樹先生の学術コメント

竜涎香ブラウングレード

ではなぜ品質に差がでるのでしょうか。
それはアンバーグリスの特徴成分にひとつの答えがあります。

例えばブラックで特徴的なオルト酢酸トリエチルが人間では臭気と認識されるように、低品質のアンバーグリスにはいわゆる臭いにおい、が多く存在しているようです。

一方、高品質のアンバーグリスにはイオノン類などの「良い香り」の成分が多めに検出されます。

また、アンバーグリスの良く知られた成分にはアンブレインと呼ばれる成分がありますが、これがアンバーグリス様の香りとして強く感知されるためには、自然酸化によってアンブロックスと呼ばれる成分に変化するとより良いと言われています。

特にチンクチャーのように抽出されたものでは、熟成方法と期間が大事とされています。

以上のように、一口にアンバーグリスといっても多様な品質と、そのために必要なプロセスがあるということがわかるかと思います。

有限会社アンバーグリスジャパンの依頼を受けて、私どもで行った成分分析では、提供を受けたチンクチャー内で確かに品質感の差があることを調査しました。

特にアンブロックスは、適切に熟成されたアンバーグリス・チンクチャーには豊富に含まれていることがわかりました。

最後になりますが、今後の研究目標としては、成分についての知見を積み重ね、原材料の適切な取り扱いによる高品質な機能性香料の開発につなげるつもりですので、ご期待ください。